進歩を加速させる新しいアプローチ

社会的な課題を解決するには、科学的実証と事実、おたがいの協力と開かれた姿勢が必要です

フィリップ モリス インターナショナル 最高経営責任者(CEO)ヤチェク・オルザック

 

 

 

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このところ、私たちは、これまでのあり方を再構築し、リセットし、多くの社会課題に対処していくかについて、重要な決断を迫られることが多くなっています。私たちにとって喫緊の、かつ最も身近な課題である新型コロナウイルス・パンデミックへの対応は、完璧なものとはもちろん言えないものの、社会全体の前進にむけた大きな可能性も秘めていると言えるのではないでしょうか。

その一例として、科学者、政府、公衆衛生に関わるすべての組織と個人、企業が力を合わせて、新たに発見されたウイルスに対するワクチンを1年以内に開発・提供するという、以前は誰も考えられなかったことを成し遂げたことが挙げられます。もちろん、世界中にワクチンを届け展開するという点に関しては、重要な課題が依然として多く残っていますし、誤った情報や不信感に対応することも急務です。しかし、これらの多くの課題があっても、世界が一丸となって取組むことができた、ワクチンの供給という大きな成果が損なわれることはありません。この成果は、科学に基づいて、私たち全員が危機感と目的を共有して協力すれば、どこまでも前進できるということの証明となるはずです。

社会は政府が喫煙率削減のための新しいアプローチをとることを支持している

このことは、他の地球規模の課題に取組むための新しいアプローチのきっかけとなり得るでしょうか?私たちが直面している問題の大きさと複雑さを考えれば、そうなることを願ってやみません。

フィリップ モリス インターナショナル(PMI)が、調査会社Povaddo社に委託して2020年12月に実施した国際的な調査では、22,507人の回答者が、経済状況の改善、すべての人への医療の確保、気候変動対策や喫煙率の低減まで、幅広い社会課題に対して政府が時間と資源を投下することを支持していると回答しました。

喫煙課題への対策に関してPMIのCEOである私の立場から申し上げると、そこには進歩のための大きな機会があることは明らかです。私たちは、煙のない社会を実現するために事業を変革してまいりました。そして、規制当局や公衆衛生関係者の皆様が、より時代のニーズに則し、科学的なアプローチをとりいれ、革新を促し、オープンな協力関係を構築することで、より早く煙のない社会の実現にたどり着けると信じています。

重要なのは、煙のない社会が強く望まれているということです。直近の調査によれば、回答者の大多数(73%)が、政府が自国を煙のない社会とするための手段として、加熱式たばこなどの煙を出さず、紙巻たばこと比べてより良い代替製品を検討することを望んでいます。対照的に、たばこの規制を強化すればよいと回答したのは、4人に1人だけでした。全体では、71%の回答者が、紙巻たばこの喫煙を続けている成人喫煙者に、煙の出ない代替製品への完全な切替えをうながすことは、紙巻たばこによる社会的な害を減らすための他の努力を補完することになると考えています。

このような紙巻たばこと比べてより良い代替製品が今日存在し、紙巻たばこのない未来を実現できるのは、科学技術の革新があってこそです。そして、フィリップ モリスは、責任ある社会の一員として、そこに到達するスピードを加速することに貢献することができます。

PMIの目的、道筋、歩み方は明確です。PMIは、一日も早く紙巻たばこをより良い代替製品に完全に切替えることを目指して、加熱式たばこをはじめとするより煙の出ない代替製品の開発と科学的実証、そして責任をもってそれらの製品の市販化に当社の資源を集中することを決定しています。実際、規制面での適切な働きかけと社会からの支援があれば、日本を含む多くの国で、今から10~15年以内に紙巻たばこの販売を終了できると考えています。

2021年は、公衆衛生に関して言えば、紙巻たばこによる喫煙をいかに早く根絶できるかを決める年にもなります。11月に開催されるたばこの規制に関する世界保健機関枠組条約 第9回締約国会議は、各国政府において煙の出ない製品の背景にある科学を評価し、事実を検証し、喫煙を続ける意思を持つ成人喫煙者が自らよりよい選択を行うことを可能とする、社会が求めている新しくかつ最善のアプローチを決定するきっかけとなるはずです。

成人喫煙者にとって最善の選択は、たばこ製品とニコチン含有製品を完全にやめることです。もちろん、未成年者を喫煙から守り、喫煙開始を防止し、禁煙を促進するための取組みは、今後も優先されるべきものです。しかし、より良い代替製品に切替えたいという成人喫煙者の機会を奪うことはできません。

喫煙を続けることを選ぶ人にとっても、より良い選択肢は存在します。今、重要なのは、世界にいる何億人もの成人喫煙者のために、この進歩の機会をいかに早く現実のものにするかということなのです。私は、煙のない未来をより早く実現するためには、変化に貢献できるすべてのステークホルダーを招いて、科学と事実に基づき、透明かつオープンな議論を促進させることだと確信しています。この1年間で私たちが学んだことのひとつは、目前にせまる課題解決には、時間を無為に過ごすことや、科学的根拠のない個人的な信条に惑わされてはいけないということです。解決策は、事実と協力、そして開かれた姿勢によって導かれるのですから。

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